新しいゴジラが作られると聞いて、楽しみと不安が半々でした。とんでもない作品だったら嫌だな…という気持ちの方が強かったかも。公開されて賛否あるようですが、私は納得できるものだったと思います。
若干ズレてますがゴジラ世代です。子どもの頃からいつも楽しみなゴジラの新作。当時の映画館はいつも超満員で、子どもだけ座って観て、親は後ろで立ち見だったり。今ではあり得ない光景ですねぇ。その頃、既にゴジラ作品はいい時期を過ぎていて、子どもながらに「なんか何でもアリになってきてるなぁ」と思ったのを覚えています。
あの時、ゴジラのミニチュアセットを見てあれが作りたいと思い、それが映画美術への憧れとなり、結果、映画学校に行くことにもなりました。ゴジラがなければ人生がガラッと変わっていた可能性は高いです。ゴジラがなければここには住んでいないし、家族も違ってたでしょう。たかが怪獣映画、されど怪獣映画。
今回のゴジラは色々と衝撃的でした。ゴジラの造形、日本という国からの目線、形態が変わる現れ方。ゴジラは何とも戦わず、ただ上陸するだけ。東京は壊滅的な被害を被ります。ビル破壊シーンは、あまりにも残酷であまりにも美しい。ゴジラによって様々な決断を迫られる日本。皮肉を込めつつ、捨てたもんじゃないなと思わせてくれる展開には救いもありました。放射能半減期のくだりは「うーん」と思ったけど。
上陸地点が鎌倉だったこともあり、ルートを想像する楽しみも。ただこの映画、関東(特に東京~神奈川)に住んでる人とそうでない人の見方がかなり違いそうです。土地勘が面白いか否かに影響する一作だと思います。
もう東宝さんはゴジラ作らないかな~。アニメでやるなら実写で…とも思いますが、これで終わりでもいいような気がします。